2012年9月8日土曜日

中国が一人っ子政策を止められない理由

中国の一人っ子政策は1979年に導入され、人口増大の抑制に一定の成果を上げてきた。

しかし、実際には、裕福な家庭の中には罰金を支払ったり、2人目を出産するため海外に行ったりする人々がいる。

「金持ちなら複数の子どもを持てるのに、貧乏人は1人しか持てない」不平等が存在する。

一人っ子政策の廃止を求める声は強まっている。人口の高齢化が進み、子どもが極端に男の子に偏る状況の中で、いずれ経済や社会に深刻な影響が出ると懸念されている。

富士通総研経済研究所の首席研究員である柯隆さんは、一人っ子政策を見直そうという中央政権の動きはあるが、地方政権など既得権益一を持つものが、これを阻んでいという。一人っ子政策の罰金収入は、地方政権の財源になっており、同政策に関わる雇用規模は中国全体で650万人に達しているためだ。

CNNのニュースによれば、2人目以降の子どものために、仲介人に金を払って役人にわいろを渡す人もいるという。米ドル換算で1000ドル(約8万円)はかかるが、 罰金として支払えば20万人民元(約247万円)にもなるため安上がりになる。