2012年9月25日火曜日

IHI、米GEとビジネスジェット用エンジン「パスポート20」開発 福島県相馬工場で生産


IHIはビジネスジェット機用エンジンを米ゼネラル・エレクトリック(GE)と共同開発する。低圧タービンなどの主要部品を中心に全体の約3割の開発と生産を担う。日経新聞電子版が25日報じた。

IHIが開発に参加するのは「パスポート20」と呼ぶエンジンで、カナダの航空機大手ボンバルディアの新型ジェットへの採用がすでに決まっている。2015年までに開発を終え、従来のエンジンより燃費性能を1~2割高める計画。IHIはファンや高圧圧縮機の一部も担当し、数百億円の開発費をかけて部品の軽量化などに取り組む。

11年のビジネスジェット運航機数は約1万7000機で、20年後には3倍の約5万機に増える見通し。大幅な値引きを要求される一般的な旅客機向けと比べ収益性が高く、部品についても早期の黒字化が見込める。

IHIは新エンジン向けの部品を福島県相馬工場などで生産し、瑞穂工場(東京都)で組み立てて出荷する。引き渡し開始から15年間で3500億~4000億円程度の売り上げを見込む。