2012年9月24日月曜日

大和証券 デリバティブ事実上撤退 アジア赤字事業を整理


大和証券グループ本社は、主に香港で手掛けるアジア事業でデリバティブ(金融派生商品)事業から事実上撤退するほか、中国などアジア株の調査体制も縮小する。日経新聞電子版が24日報じた。

大和証券は2010年にベルギーの金融大手KBCグループから、新株予約権付社債(転換社債)部門とアジア株のデリバティブ部門などを約900億円で買収したが、デリバティブ規制の強化や欧州債務危機の影響で取引が急減。先物やオプションなど、アジア株や金利・為替のデリバティブ部門は、新規取引をやめるなど縮小する。

大和証券の12年4~6月期の海外部門の経常損益は49億円の赤字。なかでも、アジア・オセアニアが33億円の赤字。2期連続の連結経常赤字が続く大和証券にとって、13年3月期に黒字転換を達成するには、アジアなど海外事業の損益改善が課題になっている。