2012年6月2日土曜日

Apple Storeが初めて取り扱う家電製品、学習する温度調節計「Nest Learning Thermostat」


米国でヒット家電商品となっている「学習する温度調節計 Nest Learning Thermostat」がApple Storeから249.95ドルで販売されている。

Apple Storeでは、iPhoneやiPadのケースなどサードパーティ製品を多く販売しているが、「Nest Learning Thermostat」はAppleが取り扱う初めての家電商品として注目を集めている。

日本人にとって、この商品のヒット理由を理解するために、先ず米国における冷暖房システムを理解する必要がある。

米国の冷暖房はセントラル方式。一つの冷暖房装置が家全体の室温をコントロールする。
各部屋には、加熱された空気、もしくは冷却された空気がダクトを通じて送り込まれる。

電気料金が日本に比べて安く、セキュリティの観点から窓を開けて外気を取り込むという習慣がない米国では冷暖房システムは24時間稼動している。

部屋の壁に設置されていいるサーモスタットが室温を感知してコントロールするが、従来品は日本のエアコンのリモコンのようなデジタルのものは少なく、表示を見て小さなバーを動かすようなものが多い。

ヒット商品「Nest Learning Thermostat」は、ユーザーが好む温度を学習して記憶し、自動的に温度を下げたり上げたりする。家の中に誰もいないときには自動的に停止する。
また、無線LAN機能による遠隔制御の機能も搭載していて、任意の場所からiPhone、iPad、「Android」端末、または「Mac」を介して温度を変更することができる。

しかし、なぜAppleがこの商品を販売することになったのか? 答えは意外にシンプル。
「Nest Learning Thermostat」を開発したグループを率いていたのが、初代「iPod」とiPhoneの開発に携わった人物の1人だったから。
確かにこの商品、シンプルを追求するAppleのDNAを感じさせる。