現在の電気自動車開発ブームの火付けともいえる日産自動車のカルロス・ゴーン社長は、2009年1月5日放送のテレビ東京番組「カンブリア宮殿」で、2010年度に予定している電気自動車販売で電池部分のリース化を検討していることを明言した。電池部分のリース化検討については予てからゴーン社長がメディアへ公言していたものだが、今回のテレビ番組でこの販売戦略に変更がないことを宣言した格好だ。
ゴーン社長は、予てから電気自動車の車両価格について「量販する上で車体がガソリン車より高くなってはいけない」と強調。 「(ガソリン車との)価格差は10%増くらいが妥当な水準」との考えを示している。
また、電池のレンタル価格は「電気代と合算した価格が(ガソリン車で使用する)ガソリン価格より低くなければいけない」とし、月数千円程度の負担を想定していることも示唆している。
コストが高い電池部分を切り離して販売することで車両価格をガソリン車並みに引き下げ、普及を目指す考えだ。
しかし、電気自動車開発で先行する三菱自動車「アイミーブ」の場合、政府などの補助金を利用しても車両価格は300万円ほどになる見通し、 ベースになった同型の軽自動車「アイ」(約130万円)に対し、2倍以上の価格差が生じ、そのほとんどが電池部材のコストだ。
月数千円の電池リース価格を実現するには、電池価格を仮に100万円、金利1%としても8,760円×120回(10年)となる。リース契約期間の10年は現実的ではないため、少なくとも電池価格をさらに半分にする製品コストダウン及び政府援助などの施策が必要となる。
ゴーン社長は、来年自身がヨーロッパ自動車工業会会長になることにも触れ、政府援助が必要であればそれも実行すると明言、また、あくまでもグローバル規模で販売できる量産電気自動車の市場投入が目標と話している。
ゴーン社長は、グローバル規模で電気自動車を市場投入することによる電池コストの低減と、各国の環境車普及に対する政府援助を期待しているようだ。
日産自動車はハイブリット車開発でトヨタ、ホンダに先行されたが、ゴーン社長はその巻き返し戦略として電気自動車の市場投入をいち早く宣言してきた。
電気自動車普及の課題となる電池価格の問題にも他メーカに先駆けて一つの方向性を示したといえるのではないか。
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